島根径写真展「DULL COLOR」開催中!
いよいよ後2日!9月20日(日)までです。是非ご覧ください。
島根径「DULL COLOR」 |
今更ながらではありますが、タイトルにある「DULL COLOR」について少しお話してみたいと想います。
dullcolorとは直訳すると鈍い色と言う意味になるのですが、これは色彩用語でトーン、色調を表す言葉で、ある潤色に対し、白や黒を混ぜていった時にできる色の事になります。
ではなぜ、その言葉を選んだのかと言うと、同タイトルでの初めての個展の際、当時DMのデザインを担当してくださっていた佐原宏臣さんから、タイトルをどうするか考えて下さい。と言われ自分なりに色々と案を出していました。
しかしながら、その当時の自分は、個展をする!と言う事は、“自らの表現”を出すのだから、それには意味付けのある写真。そしてそれを表すタイトルでなければならない!!という強く、そしてなんとも安っぽい固定観念がありました。
その結果。出す写真、出す写真(写真はサードの牟田さんにですが笑)、出す案、出す案、ことごとく却下され、言われた言葉は、これは島根さんの都合のいいように当てはめている言葉なので、自分の内側から出てくるものでお願いします。
とバッサリと切り捨てられていました。
そしてとうとう、もう決めないと間に合わない。と言う所に来て、とりあえず頭に浮かぶ言葉を言っていって下さい。と言われ、出てくる言葉をただ、ただ、言い続けました。
その中の言葉の1つにdullトーンと言う言葉があり、そこからタイトルのdullcolorと言う言葉がうまれました。
当時、佐原さんはその言葉を気に入ってくれ、これは“ひろがりのある言葉”だし、良いと想うよ。そうおっしゃってくれました。
ただ、今だから言えますが、当時の自分には、その言葉はあまりしっくりこず、さらにその“ひろがりのある言葉”の意味などさっぱりとわかってはいませんでした。
ただ、なぜそのdullcolor。と言う言葉が出て来たかと言うと、これは自分自身が、美容師と言う仕事をしているのですが、その中でもヘアカラーだけを専門にするヘアカラーリスト。と言う仕事を若い時にしていた事から、色彩の勉強をしていて、日常的に使っていた言葉であり、だからその時に出てきた言葉でした。
なので今になって想えば、このDULL COLOR と言う言葉は、ある意味偶然であったように感じるのですが、これでなければダメであった、必然性を感じる言葉であった。と想っています。
そしてこれは今の“写真を表現する”上での指針にもなるひろがりのある言葉になりました。
島根径
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